• 大型特集
  • 経営戦略特集2部 三福工業、フッ素発泡体に資源集中
  • 2025年4月21日
  •  三福工業(栃木県佐野市)は、ゴム/樹脂発泡体「ミツフクフォーム」のフッ素系を新たな事業の柱に位置づけ大きく舵を切る。フッ素ゴム/フッ素樹脂の持つ耐熱性や耐油性に加え。発泡体としての軽量性、緩衝性に優れた独自製品で、半導体露光装置向での採用に続き、2026年後半には自動車関連で新規採用される見込み。三井福太郎社長は「25年度は準備の年。上期中に事業分野の絞り込みを検討し、下期からフッ素系にリソースを集中させる戦略を推進する」と話す。

     24年度業績は黒字転換を見込む。コンパウンド事業部はセンサーなど安全装置の搭載数が増えている自動車用電線向け被覆材が好調で、福島事業所(福島県田村市)で増産も計画、さらに高付加価値化を推進する。一方で25年3月末でフッ素樹脂コンパウンドからは撤退した。発泡体事業部は安定した需要に加え、24年11月以降は価格改定の効果が出ており黒字化に寄与している。

     フッ素系のミツフクフォームはコンパウンド事業部で混練したゴム/樹脂を発泡体事業部がプレス発泡、スライス・カット加工して作る。25年4月に所属をコンパウンド事業部から発泡体事業部に移し、設備も本社工場から同じ佐野市内の葛生工場に移管する。自動車関連は顧客の試験、評価も完了、将来は採用車種拡大や水平展開を見込む。フッ素系の用途を開拓してきた事業創造本部は今後、露光装置以外の半導体、次世代燃料電池、航空・宇宙などの分野を探索する。

     海外事業はインドが好調で、コロナ禍に入って以降利益改善が進み23年度に累損を一掃、24年度以降は利益貢献を見込む。フッ素ゴムコンパウンドを主体に他のゴムの受託や、ローカル顧客向けに自社配合を用いた製品も展開している。タイ拠点は自動車分野を中心に厳しい状況が続くなか、タイを基点に東南アジア展開を進めていく。
いいね
電子版無料トライアル

  • ランキング(特集)