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  • 経営戦略特集2部 オリヱント化学工業、色材の可能性さらに追求
  • 2025年4月21日
  •  オリヱント化学工業は色材事業の拡大を図る。同社は染料・顔料の専門メーカーで、世界トップシェアを誇る有機黒色染料のニグロシンをはじめ、多種多様な色材を展開する。ニグロシンは光沢と黒色度の高さに優れ、耐熱性も高い。ナイロンなどの結晶性樹脂に対し結晶化を遅らせ、流動性を保持する効果を持ち、射出成形の金型を低温にでき省エネ化にも寄与する。同社ではマスターバッチ(MB)も製品化し拡大を目指す。

     その応用例がレーザー樹脂溶着で、レーザー照射で樹脂同士を溶融、溶着できる工法と専用MB「eBIND」を事業化する。接着剤が不要で省エネ、時短など経済性に優れる。汎用樹脂からスーパーエンプラまで対応でき、用途に合わせ色素も多彩に用意する。

     力を入れるのがCNF色材。同社が持つ技術を複合化することでCNF着色分散液を開発、三原色による調色で黒や蛍光色などさまざまな色彩、濃淡を調整できる。耐水性や安定性のほか、CNFの持つ分散性によって染料の鮮やかな色彩が生かせるため、分散材や不溶性の色材など幅広い用途が見込める。まだまだ未知数であるCNFに対し同社は、その可能性に期待する。

     一方、拠点の整備も急ぐ。メインの大阪事業所(大阪府寝屋川市)は技術研究開発も包括する生産拠点で、都市型工場としてファイン化を進める。バルク生産と並行して少量付加価値品の生産にも対応した工場に変えていく一方で、自動化や省人化などにも取り組んでいく。

     同社は110周年を2年後に控え、色材メーカーとしての存在意義を再認識、「安心、安全、安定」のものづくりを企図して、培ってきた技術力とノウハウを生かした色材開発も進め、引き続き市場を牽引するとともに、今後も色材の可能性に挑戦していく。
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