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  • 化学品商社特集 巴工業、三酸化アンチモンに特需
  • 2025年7月7日
  •  巴工業は、化学品と機械の2部門体制で中期経営計画(2023年10月期~25年10月期)を推進している。24年10月期は化学品部門の成長を主軸に増収増益を達成。今期も売り上げ・利益ともに過去最高の更新を見込む。化学品部門ではとくに鉱産関連の大幅な伸長や化成品関連の堅調な推移が業績を支える。

     鉱産部では、難燃助剤として使われる三酸化アンチモンが、中国製品の輸出規制を背景に特需が発生、大幅に売り上げを伸ばしている。同商材は法令により粉塵対策が義務づけられており、同社は粉塵の発生を抑えた環境順応型商材としてマスターバッチ品を押し出して展開してきた。今回の特需を受けてパウダー品の引き合いも増加している。

     化成品部も堅調に売り上げを伸ばしている。塗料・インキ業界を中心にコーティング用途向け材料を供給。エポキシ樹脂原料をはじめ、各種樹脂原料や添加剤も堅調だ。

     機能材料部では、好調だったパワー半導体市場に向けた関連商材はEV(電気自動車)市場の落ち込みから、ブレーキが掛かった状態だ。「長い目で見ると上向くと考える。現在はアイテム数を増やすなど種まきをしている段階だ」(同社)。将来的な次世代パワー半導体市場の拡大をにらみ、ダイヤモンド/セラミックスなどの放熱材料の開発を進める。

     開発部では、新たな事業テーマとして食品添加物やライフサイエンス分野に焦点を当てた機能性素材ビジネスを新規展開する。現在は、一般食品、健康食品向けに使用される食品添加物のサンプルワークを進めている段階だ。藻類由来のDHA(ドコサヘキサエン酸)や魚類由来のコラーゲンペプチドなどの食品添加物や天然抽出物、ガムに使用されるワックスなどの輸入販売をにらむ。

     昨年9月には印チェンナイに駐在員事務所を新設し、耐火物の販売体制構築を進める。また、今後本格化が見込まれる同国半導体産業の動向を調査する。一方、チェコ子会社を拠点として、欧州の環境規制を背景に、自動車用リサイクル樹脂の紹介を活発化する。
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