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  • 化学品商社特集 カネダ、事業投資環境整備し挑戦
  • 2025年7月7日
  •  カネダは事業投資環境を整え「将来への挑戦」を継続する。2024年度は微増収増益。今期は、「世界情勢の混乱で原油価格、為替などの乱高下が読めない中、しっかりとやるべきことをやっていくしかない」と金田展明社長は語る。

     同社は「食」「健」「美」「環境」を事業分野とし、共に成長することを意味する「Co・Advance」を経営理念として掲げる。「食」では主力商品となる油脂類や食品原料の販売に加えアイス関連商品や低糖質食品材料の開発も手がける。インバウンドも含めた人流の回復もあり大きく伸長している。

     「健」では医薬品分野に局方流動パラフィン「ハイコールM」シリーズを貼付剤原料として供給し高いシェアを持つ。貼付剤の処方制限で影響を受けつつも賦形剤原料としては好調を維持している。またワセリンの販売が伸長した。ジェネリック市場向けには抗がん剤や認知症治療薬などの原薬を手がけ国が進めるジェネリック市場拡大への一役を担う。

     「美」で注力する化粧品市場には中間原料を取り扱い、ヘアケア、スキンケア、メイクなど幅広い分野で機能性の高い原料を揃える。原料の規制が高まっているなか、環境対応型かつ機能性に富んだ原料のラインアップを拡充。処方開発、テクニカルサポート、グローバルでのロジスティック管理体制を整える。今期はフェイスマスク関連原料の好調が続く。

     同社は23年に持株会社体制への移行を実施し、将来的なグループ経営の高度化に向けた布石を打った。不動産事業を切り離すことで、異なる事業性をもつ分野との分離を明確化。食品、化学品、化粧品など多角的な事業展開を進める中で、M&A(合併・買収)や新規事業のたびに本体と結び付けて対応する従来の体制では、柔軟な意思決定が難しくなることが背景にある。「将来的には製造事業の分社化なども視野に入れているが、本格的な持株会社体制への移行はあくまで長期的な構想」(同)としており、現時点では段階的な準備にとどまる。
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