髙部寛仁社長
三井化学タイランド(MCTH、髙部寛仁社長)は、マーケティングの域内ハブを担いながら、グループ製品を各市場に浸透させる。成長性のある「ICT」「モビリティ」「ライフ&ヘルスケア」を重点領域とし、機能性素材を供給する。各国の経済発展を背景に、今後はファインケミカル製品の商機も拡大すると見て、市場ニーズの探索を強化していく。
主力製品のうち、機能性樹脂「アドマー」は複数の領域で拡大の余地がある。包装材料向けのコンバーティングソリューションを含むICT領域では、食品包材などのモノマテリアル(単一素材)化に必要な接着層としてアドマーを提案している。ブランドオーナーやコンバーターが欧米向けの商品に採用するほか、地場市場向け商品への使用も増えてきている。モノマテリアルに対し「タフマーなど複数素材を提供できることが強み」(髙部社長)だ。
モビリティ領域では、車両の軽量化をキーワードに各種製品の提案を進めている。アドマーがガソリンタンクなどに採用されているほか、熱可塑性エラストマー「ミラストマー」や合成ゴム「三井EPT」といったオレフィン系素材の受注拡大を狙う。また、自動車関連の試作・設計支援を行うアークとも協働体制を敷いている。
ライフ&ヘルスケア領域では、三井化学が有するファインケミカル関連技術とASEAN域内のニーズをつなぎ合わせる事業の種まきに力を注ぐ。例えば、防カビ剤やヘアカラー向け成分などは、生活水準の向上に伴って需要拡大が期待できる分野。「地域発信型の事業機会を見つけていく」(同)。
MCTHは域内のハブ機能として、重点領域や新規分野のマーケティングについて、シンガポールの三井化学アジアパシフィック(MCAP)とも連携している。大規模展示会でグループのコーディネーター役を担い、インハウスセミナーも開催している。