髙橋和喜社長
クラレのタイ事業は、耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」をはじめとするイソプレン関連事業と、グループ製品を扱う販売事業からなる。
食品包材としてリサイクル性が高いエチレン-ビニルアルコール共重合(EVOH)樹脂や合わせガラス用中間膜のポリビニルブチラール(PVB)など機能製品の提案も強化している。
ジェネスタと水素添加スチレン系熱可塑性エラストマー「セプトン」の生産は、タイ石化大手PTTグローバルケミカルと住友商事との合弁会社クラレ・GC・アドバンスト・マテリアルズが担う。昨年は生産設備の課題解消に努め、安定稼働に入った。今年は立ち上げから3度目となる定修を実施した。
ジェネスタの主用途の一つが電気電子分野。コネクタやサーバー向けコネクタ(DDRコネクタ)などの販路開拓に取り組む。
セプトンについては、靴や雑貨向けの需要が期待できる欧米への輸出拡大を狙い、タイ生産品の品質評価を進めてきた。足元では米国の関税政策がどのような影響を及ぼすか注視している状態だ。
3-メチル-1,5-ペンタンジオール(MPD)の製造を担うのは完全子会社のクラレ・アドバンスト・ケミカルズ・タイランド。グラビアインキや合皮の原料として使われており、高付加価値品として着実に実績を伸ばしている。
また、クラレ・タイランドはグループ製品の販社として活動している。食品包材向けに欧州などで採用が広がるEVOH樹脂は、リサイクル性に優れることから東南アジアでも将来的な需要を期待する。PVBは合わせガラスの普及に合わせて拡販を狙い、車載のヘッドアップディスプレイなどにも広げたい考えだ。
今年から、これら3社の社長を髙橋和喜氏が兼ねる新体制に移行した。