田中岳杉マネージングディレクター
化学発泡剤のグローバルメーカーである永和化成工業の海外展開を支えるエイワケミカル(タイランド)。日系自動車部品メーカー向けの取引が主力だが、足元のテーマは現地ローカル企業の開拓だ。グループ内唯一の東南アジア拠点として同地域への浸透に向けたハブ的な役割も果たすことで、持続的な成長を実現する。
エイワケミカル(タイランド)の設立は2020年。バンコク近郊のチャチュンサオ県に営業事務所と危険物倉庫を構え、日本や中国の拠点で生産した発泡剤とマスターバッチ製品の在庫販売を行う。
現在の販売の中心はウェザーストリップや防音材、制振材などの自動車用途で、顧客の多くが日系メーカーだ。タイ国内の自動車産業が苦境にあるなかで、非日系企業や自動車以外の用途への展開を急ぐ。
現地メーカーの開拓は「まだ手探りの状態」(田中岳杉マネージングディレクター)で、全方位的にチャンスを探っていく。現地営業スタッフの能力を最大限に活用していく考えで、発泡剤の知識や顧客への説明の仕方などを伝えながら育成にも力を入れている。
タイ以外の東南アジアの開拓も強化する。同社の事業は現状ではタイ国内にとどまっているが、今後は新規顧客を獲得し、売上高に占める輸出比率を50%まで引き上げたい考えだ。同社が東南アジアでの販売窓口となることで、顧客対応の円滑化も図る。
また、24年には化学発泡剤マスターバッチの委託生産も開始した。現在は試作段階で、25年中には本格的に動き出す見込みだ。こちらも、タイ国内に限らず幅広い地域での販売を視野に入れる。
当面の目標である売上高7億円に向けては、既存の日系顧客に加え新たな事業創出が欠かせない。設立10周年となる30年には目標を達成したい考えで、着実に歩みを進めていく。