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  • タイ特集 タイ東海カーボンプロダクト、新工場完成 円滑移転へ
  • 2025年7月28日
    • 山崎辰彦社長
      山崎辰彦社長
     東海カーボングループのなかで最大規模のカーボンブラック工場を運営するタイ東海カーボンプロダクト(TCP、山崎辰彦社長)では、移転先となる新工場の立ち上げ作業が進行している。設備は今年6月に完成し、現在は試生産の段階に入っている。当面は既存工場と並行稼働となるため、「この期間を最小限にして円滑に移転を完了することが最大の使命」(山崎社長)となっている。

     東部ラヨン県に新設した工場は4本の生産ラインを構え、生産能力は既存工場と同じ年産18万トンとなる計画。このうち新設した3ラインは同月に火入れを行い、竣工式を実施。7月から試生産を行っている。残る1ラインは既存工場から移設する。2026年第2四半期までに移設作業を完了する予定だ。

     新工場への移転により、環境負荷低減への対策も高度化する。製造工程で生じる排ガスすべてに対応する排煙脱硫装置を設置。窒素酸化物を除去する脱硝装置も導入する。

     また、自社の蒸気ボイラーから得られる蒸気の一部を近隣企業に外部販売し、工場立地地域の温室効果ガス(GHG)排出低減にも貢献していく。燃焼炉用の燃料として天然ガスの使用比率を増やすことで自社のGHG排出量も削減し、30年までに排出量を18年比25%削減するという全社的な低炭素化目標の実現を後押しする。

     持続可能な生産への試みも進める。現地企業と連携し、使用済みタイヤを熱分解して得られる再生油をバージン原料と混合して使用することを検討している。

     タイには、カーボンブラックの大口需要家である日系、欧米系、中国系などのタイヤメーカーの工場が揃っている。さらなる拡販に向けて各社の動きを見極め、「顧客ごとに販売戦略を立てて臨んでいる」(同)。高付加価値製品の比率を高めることも重要テーマとなっており、大型タイヤに用いられる微粒系カーボンブラックも生産している。
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