滝沢宜宏社長
2024年に創業50周年を迎え、25年にサイアムケミカルインダストリーから社名を改めたDICサイアムケミカルインダストリー(滝沢宜宏社長)。新たなステージでの飛躍に向けて主力である塗料用コーティングレジン以外でも営業力を強化するほか、輸出にも力を入れる。
同社はDICのタイ完全子会社で合成樹脂を製造販売する。グループの日本生産拠点とほぼ同じ多岐にわたる品目を製造していることが強み。主力は塗料用原料となるアクリル樹脂やアルキド樹脂、自動車の部材、インフラなどに用いる不飽和ポリエステル(UPR)。需要に応える形でアクリル樹脂は24年に従来比1・2~1・3倍に増強、順調に販売を伸ばしている。また、同年にはグループの戦略品である水性ウレタン樹脂も同3倍に増強。脱溶剤化のニーズをくみ取り、着実に伸長している。
同社では現在主力製品の塗料用コーティングレジンが多くを占めるが、成形や工業用途といった分野も伸ばす方針。DICとも協力して営業力の強化を図っていく。
また、現在はタイ国内向けが多くを占めているが、すでに高いシェアを獲得しているほか、タイ市場が成熟していることを加味。海外展開も重視する構えだ。すでに東南アジア、中東・アフリカなど25カ国を超える市場で実績があるが輸出部隊を強化してさらなる開拓を進める。塗料向けでは経済成長が著しいベトナムに加えて中東でも新規獲得を目指す考えだ。
また、環境負荷低減も推進。老朽化したボイラーやチラーを更新して効率化を図ることで二酸化炭素(CO2)排出量を抑制する計画だ。「さらに細かな対策を打ち、DICグループでは30年に13年比でCO2排出量を半分にする目標を掲げているが、当社では前倒しして27年に達成できるよう取り組んでいる」(滝沢社長)。