神山尚也化学品部門ゼネラルマネジャー
タイ蝶理は、グローバルな調達ネットワークを生かして、プリント基板(PCB)製造や医薬品・サプリメントなどを含むウェルネス分野といったタイの成長産業に向けて原材料や機能性素材を供給し、事業拡大を目指す。
タイ事業は、フードケミカルを含むライフサイエンス・機能性素材、パフォーマンスケミカル、医農薬関連のファインケミカル、化工原料、無機ファインの5分野が軸。競争力のある中国品が増え、製造業で中国企業のタイ進出が増加していることを商機と捉え、歴史的に強みを持つ中国での調達網を生かしたビジネスの拡大を狙う。
その一環として、無機ファイン関連の新規事業の種まきを進めている。中華系PCBメーカーが相次いでタイに工場を設ける計画を打ち出し、部材向け原料の需要増加が見込まれることから、蝶理グループでは中国から無機原料などを調達。来年以降に稼働を予定するPCBメーカーに売り込む。製造工程で使われる洗浄剤なども提案する。
また、中国企業は金属リサイクル分野にも進出しており、日本や中国などから輸入したスクラップからチタンなどを再生している。この再生品は競争力が高く、日本の顧客へ提案を行っている。
こうしたビジネスの強化に向けて中国拠点との連携を強化。中国駐在スタッフも頻繁に来泰し、顧客開拓を進めている。
タイの高齢化により生まれるニーズも注視する。医薬品や健康食品・サプリメント、病院食などの需要拡大を見越し、インドや中国で生産される医薬原料のほか、ビタミンや各種有効成分、酸化防止剤などの添加物に商機があると見て、ビジネスの糸口を探索する。
このほか、フードケミカルではタイ製の無リンタイプの食感改良剤や歩留まり向上剤、日持ち向上剤といった素材を拡販し、エキス類などの調味料も日本のコンビニメニュー向けなどに提案する。化学品関連では、繊維分野向けに合繊原料の輸入販売も検討している。