武智正行MD
北村化学産業のタイ現地法人、北村UMCタイランド(武智正行MD)は、昨年から続く自動車需要の低迷という逆風にタイも見舞われる中でも、建材など非自動車向けビジネスでカバーし、堅調な推移を見せている。自動車事業はグループ連携での動きが加速しているのに加え、観光産業がタイで活況を呈しており、ホテルなどの改修工事が続々と進められている。ベトナムやラオスとのビジネス機会が増えると共に、ASEAN事業を“面”で拡大させる。
北村UMCタイランドは1999年に設立され、化学品の専門商社としての強みを活かし、タイ国内を中心に原料から製品まで幅広く事業を展開する。直近では、自動車向けの落ち込みはあるものの、ガソリンスタンド向けの外装用アルミコンポジットパネルが需要を維持している。また、新型コロナを経て海外からの旅行者の回復を見込み、オフィスビルからホテルに改修する動きが見られ、意匠性の高い建材が採用されている。
タイ国内に加え、ラオス市場向けにはトステム製サッシを供給している。ラオスは現在、観光客数が急増している事、またアカデミックな研究者数も増えており、そこに駐在する外国人向けの高級住宅地の建設も進み、採用が急拡大している。これまでは首都のビエンチャンに特化して事業展開していたが、今後は現地の代理店と連携して地方都市にも販路拡大を図る。
一方で、ベトナム拠点との連携も加速している。ベトナムの販売先になる外資系企業の建材や食品用フィルム・電子部品関連など「安価で高品質な材料をタイ市場へ展開できるようになった」(武智MD)と話す。
北村化学産業は、今年1月に北村遼氏を新社長とする新体制が始まった。グローバル展開をさらに加速させる上で各国の現地法人のネットワーク強化を打ち出す。今年中にはインドのグルガオンに現地法人を設立予定だ。武智氏は、「インドや中国に展開する上でASEAN諸国の事業基盤が活かせる。今後もASEANは重要な地域だ。強みを活かして新規市場を開拓していきたい」と意気込みを語る。