金子智洋R&Dダイレクター
岩瀬コスファ・タイランド(ICT・矢引勇吾社長)は、化粧品原料や健康食品素材をタイの「美と健康」のニーズに合わせて供給している。顧客の細かな要望に応じた処方提案を行い、オフィス内に併設のラボでプロトタイプ品の作製も可能だ。昨年は新たに、本社で試験受託事業を担当しているBIOXグループが手がける評価試験をタイの顧客から受託し、顧客の新製品上市に貢献した。今後は原料供給と試験受託事業のグループシナジーも模索する。
ICTは2018年に現地法人として設立。タイ顧客のニーズに応えて、高品位の日本製原料に加え、アクティブ原料や機能性原料からコストパフォーマンスに優れた原料までグローバルに原料を調達している。最近ではコリアンコスメがタイでも人気で、透明スティック剤型を作ることができる原料の引き合いも多い。広範囲に製品・サービスラインアップを揃える中、顧客の要望に応じて、ラボで原料からプロトタイプ品を作製するサービスが好評だ。日本人研究員が常駐するほか、今年からは現地研究員を増強した。「日本で蓄積した原料のノウハウを知る日本人研究員と、現地の研究員の両方を有することでタイのお客様が望む原料を的確に提案できるようになりたい」(金子智洋R&Dダイレクター)と語る。また、タイでは広告表示規制が厳格化する中で、近年はエビデンス取得のための試験の商談も増えている。昨年ではアンチポリューション効果を評価する試験について、タイの顧客から問い合わせがあり本社と連携してエビデンス取得のサポートを行った。
健康食品素材では、岩瀬コスファが21年に買収したビーエイチエヌ(東京都千代田区)の製品を販売。タイ独特の規制準拠が求められ、新規素材を扱う際には安全性を証明する資料と共に規制当局に申請する必要がある。ICTとビーエイチエヌでは、健康食品素材のタイ輸出入販売に加えて、タイ保健省への登録申請サポートサービスも手がけており、タイ向け輸出を検討する日系素材サプライヤーからの問合せも増加している。