飯田直樹社長
巴トレーディング(タイランド)は、巴工業のタイ現地法人。工業材料・電子材料の2本柱を主軸に展開し、今年で設立10周年を迎える。「今後は拠点間連携や新規ビジネスの創出で持続的な収益基盤を構築する」(飯田直樹社長)考えだ。日系顧客向けがメインだったが、ローカル向けや第三国の外資系向けにも手を広げるなど業容拡大を図る。
巴工業は化学品部門(商社機能)と機械事業(メーカー機能)を擁する。タイ拠点は化学品部門の「工業材料」と「電子材料」に当たるビジネスを主力とする。
工業材料は、アルミ合金用添加材の安定供給や新規材料の採用に注力する。本社で鉱産部の品目に属する三酸化アンチモンも取り扱い、樹脂コンパウンダー向けに提案中。欧州調達品で、中国品の輸出が規制されるなか、BCP対応ニーズを取り込む。
無機フィラー類も収益貢献に期待大だ。建材向けのシリカフュームや水酸化アルミなどの混練材料は、非日系向け拡販に注力する。タイ国内の需要も根強いとみるほか、経済成長にともなうASEAN域内の需要増に期待する。インド品をタイへ、タイ品をインド・ベトナムへ、コスト重視の基礎品目は中国拠点から調達する、などの最適な商流を追求する。
電子材料は、半導体分野の搬送部材などを取り扱う。顧客サイドの生産動向を注視し、引き続き安定供給に傾注する。
今後のテーマはタイ発の商材開発。汎用の塗料や接着剤の添加剤で日本の少量ユーザー向け展開を検討する。マレーシア・ベトナム・インドのグループ拠点ネットワークも活用し、グループ全体で注力するインド品探索や、タイ調達品のインド市場向けマーケティングに力を入れる。
加えて、機械事業の商機探索を中長期的テーマに据えた。巴工業は遠心分離機メーカーとして高い評価を有する。食品産業・石油化学産業が成熟するタイでも、ビジネスチャンスを探る。