四日市研究所
伯東は半導体関連ビジネスにおいて、天然由来原料を使用した環境に優しい次世代CMP(化学機械研磨)スラリー添加剤を開発している。粒子分散技術などこれまで水処理業界などへの展開で積み上げてきた知見を活用して開発を進めており、その早期市場投入を目指す。
伯東はエレクトロニクス商社とケミカルメーカーとして二つの事業を展開しており、その情報および技術の連携によるシナジー発揮によって、独自の価値創造に注力している。
ケミカル事業における半導体関連ビジネスに関しては、石油化学などの冷却塔や浄水・排水処理などで蓄積した処理剤やポリマーの技術が強みとなっており、三重県四日市市に研究所と工場を保有し技術開発やポリマー製造を自社で実施できることも特徴となっている。
同社が同ビジネスで注力テーマとして設定しているのがCMPスラリー添加剤だ。CMPスラリーは、半導体製造工程でウエハーの表面を高精度に研磨し平坦にするために使用する、研磨粒子と化学薬品を含む液状の研磨剤。近年は半導体の高密度化、配線の微細化が進んでいるため、これに対応できるCMPスラリーの添加剤としてアニオンポリマーなどの各種成分の開発を進めている。
このアニオンポリマーは同社オリジナル製品で、天然由来の原料を使用している。同社がこれまで石油や紙パルプ、水処理など幅広い産業分野で積み上げてきた金属に対する防食技術や粒子分散技術などの知見を基盤として開発に取り組んでおり、現在商品化に向け準備を進めている。市場投入後は、性能と環境負荷軽減を両立できる次世代のCMPスラリー添加剤としてスラリーメーカーに提案・販売していく考え。
この添加剤については、四日市研究所および工場を活用して設計・製造する計画で、自社の強みを生かしたビジネスの推進を図る。