• 大型特集
  • シンガポール特集 シンガポール岩谷会社、半導体ガスの移充填を開始
  • 2025年11月17日
    • 古沢茂樹 社長
      古沢茂樹 社長
     岩谷産業のグループ会社として、主に半導体分野向けガスの輸出入などを手がけるシンガポール岩谷会社(古沢茂樹社長)。2024年5月に本格稼働したジュロン島のガスセンターを軸に、半導体向け特殊ガスやヘリウムの供給体制を強化している。とりわけ半導体ガスにおいては、同社初となる移充填設備を導入し、シンガポールやマレーシアを中心に安定供給体制を構築した。

     半導体用ガスでは現在、複数種類の充填ラインを整備。うち2ラインは10月から稼働を開始し、残るラインも26年度上期の本格立ち上げを目指している。ガス種ごとに専用ラインとすることで高純度を維持したまま移充填ができる。かつては在庫販売が中心だったが、小分け充填に対応することで、顧客の使用量や容器仕様に応じた柔軟な供給対応を可能にした。

     主力のヘリウムは、医療用や半導体用などの用途に応じた容器への移充填を行い、年間60万立方メートルを供給。新センターでは最大120万立方メートルの充填能力を持ち、今後の需要増にも柔軟に対応できる。

     半導体分野に対する今後の販売戦略では、環境対応を一つの軸とする。環境負荷の少ない半導体プロセスガス(COF2など)や、低PFAS冷媒といった新材料の提案に力を入れる。大手半導体メーカーとの直接取引も順調に広がっており、シンガポールを切り口として、世界各国のユーザー工場に対する納入開始、取引数量の拡大を目指していく。

     再生医療分野では、冷凍用の液体窒素や保管容器などの提案を進めており、現地での新規プロジェクトや需要の動きに合わせて、ガス・設備の両面から支援できる体制を整えている。

     機械事業では、半導体後工程の新工場立ち上げが計画されているインドで、ダイボンダーなどの提案を強化。マテリアル事業ではバイオマス燃料や石炭代替となるバイオ炭の提案など、脱炭素分野での取り組みも進める。また、環境負荷の低減に向けた素材のリサイクル事業も検討を始めている。
いいね
電子版無料トライアル

  • ランキング(特集)