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  • シンガポール特集 PCS、原料置換などコスト削減
  • 2025年11月17日
    • 柴山久 社長
      柴山久 社長
     住友化学グループのPCS(柴山久社長)は、コスト削減に意欲的に取り組む。事業環境が厳しいなか、ブタン液化石油ガス(LPG)をナフサの代替原料とするなどの施策を強化していく。

     PCSはシンガポール・ジュロン島の石油化学コンビナートに生産拠点を構える。エチレン年110万トン、プロピレン同84万5000トンの生産能力を擁する。生産品の約85%をパイプラインを使って、コンビナート内の顧客に供給し、長く川上部門を支えてきた。昨今は稼働率を維持するために輸出確保にも力点を置くが、競争力を強化すべくコスト削減にも積極的に取り組む戦略だ。

     数年前からPCSでは、従来のナフサに加えてブタンLPGを原料として一部利用している。化学品市況に鑑みてナフサ価格が高止まりするなか、ここ数カ月は既存設備で対応可能な最大限である十数%をブタンLPGに置き換えることでコストを抑制している。

     また、ナフサの購入に関してもサプライヤーなどと協業してコストを抑制する。具体的には、誘導品の市況と連動した価格での購入などを検討している。さらに分解炉のコイル(チューブ)をより高効率のものに更新するなどの合理化による製造コスト低減も進めている。

     一方、環境対応ニーズにも応えていく構え。昨年10月から、フィンランド・ネステの廃食油などから製造するナフサ代替製品「ネステRE」を購入。その後はネステ以外からもバイオナフサの供給を受けている。これらを原料としたプロピレンおよびブタジエンをすでに合計2000~3000トン販売した。

     さらに長期的には英ムラ・テクノロジーがジュロン島で建設を計画しているケミカルリサイクル(CR)技術による廃プラスチック由来再生の原料の活用も視野に入れている。
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