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  • シンガポール特集 デンカケミカルズホールディングスアジアパシフィック、高付加価値を軸に体制整備
  • 2025年11月17日
    • 河合正洋 社長
      河合正洋 社長
     デンカのシンガポール事業は高度化、高付加価値化を中心とした拡販体制の整備が進む。強みのアセチレンブラックを土台に、高機能スチレン系樹脂、溶融シリカ・球状アルミナ、人工頭髪用塩化ビニル樹脂(PVC)繊維の各事業で新市場や用途開拓に注力する。炭素税政策に応じた脱炭素対策も検討するなど事業モデルの変革を本格化させていくなか、現地人材の育成も並行して推進する。

     1984年にメルバウ工場でアセチレンブラックの生産を始めて以来、40年以上の実績を持つデンカのシンガポール事業。アセチレンブラックは、高圧送電線ケーブル向けを中心にフル生産を続けている。トアス工場で生産する溶融シリカ・球状アルミナは、他社汎用品に対する差別化を追求しており、封止材用途、放熱材用途での機能向上に貢献する。セラヤ工場で生産する高機能スチレン系樹脂については、マーケティング精度の向上を図りながら、欧米市場や中長期的な人口増加が見込まれる東南アジア諸国への展開を強化している。

     サウス工場では、2026年3月末に日本国内での生産を終えるPVC繊維「トヨカロン」の生産を集約し、拡販体制を確立させる。また、太陽光発電パネルの設置による二酸化炭素排出削減にも着手しており、炭素税が導入されているシンガポールでは脱炭素対策も事業変革の一端を担うため、他の3工場への導入も検討している。

     人材育成面では、30年をめどにグローバルな視点と地域特性を融合させた「グローカリゼーション」の考え方に基づき、ビジネス戦略を支える高度な専門性を持つ人財の育成に取り組んでいる。これにより、多様な環境下でも柔軟かつ力強く事業を牽引できるリーダーシップチームの構築を目指しており、現在はその目標の前倒し達成に向けて取り組みを進めている。
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