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  • 化学品商社特集 山本通産、グローバルで業容を拡大
  • 2025年11月25日
  •  山本通産は、顔料を中心に樹脂や添加剤などを取り扱う「色と光の専門商社」としてグローバルで業容拡大を図っていく。この一環として今年7月18日には、東京証券取引所が運営する機関投資家向け株式市場「東京プロマーケット」(TPM)への新規上場を果たした。今後は次のステップとしてスタンダード市場への昇格も視野に入れ、「製品群」「用途分野「海外拠点」の3つの拡大戦略を進めていく考え。

     同社は顔料や添加剤などの化学製品および関連資材を取り扱い、長年にわたり欧米大手メーカー製品の輸入販売を中心に成長してきた。一方で、近年は世界的な顔料事業の再編が進み、欧州メーカーなどが相次いで事業を売却。こうしたなか取扱い製品の変化に柔軟に対応するため、中国やインドなどの有力メーカーとの取り引きを15年以上前から開拓し、ビジネスにも生かしている。豊富な海外網を生かした海外現地情報の蓄積・活用も競争力の源泉といえる。

     現在、アジア7カ国8拠点で販売体制を築き、社員数は約160人。そのうち営業職が約100人を占める。色材を中心とした専門商社として同社と同様の規模およびネットワークを持つ企業はグローバルでも少なく、在庫販売体制も強みとしている。今後は東南アジアでの供給力を高めるため、新たな現地法人の設立も検討しており、現地在庫を持つことで小口多品種の需要に対応を図っていく考え。

     一方、用途分野の拡大も進めており、既存の工業用に加えて化粧品・医薬・食品分野など新たな領域への進出で業容拡大を狙う。とくに化粧品関連では、日本製の機能性顔料や資材をアジア市場へ展開する取り組みも始めており、中国やタイのユーザーへのサンプル出荷も進めるなど、今後の展開に注目したい。

     創業以来培ってきた素材分野の知見と、アジアに根差した販売網を武器に、山本通産は次の成長局面を見据えている。上場で高まった信用力も追い風に、今後は国内外における存在感を一層高めていく構えだ。
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