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  • 化学品商社特集 三井物産プラスチック、育成事業の「果実化」期待
  • 2025年11月25日
  •  三井物産プラスチックでは、トレード事業を取り巻く外部環境が厳しい今期は「サプライソースの多様化に注力している」(佐藤達充社長)。同時に、2026年度から三井物産グループが次期中期経営計画に入るなか、ここ数年で育成してきた事業を「果実化」させる。

     足元、通期で24年度業績を上回る見通しで、サプライソースの多様化が背景の一つだ。また、米国の関税交渉の行方で変わるトレードフローを捉え、中国勢と競合していたエラストマー材料などの供給が持ち直した。九州、北海道を含めた国内拠点を活かし、気候変動に対応した新規開発の農業資材などの新たなビジネスも好調に推移したという。

     今後、中長期的にはELV(廃自動車)規制をにらんだ、自動車の廃棄物削減・資源の有効活用に貢献するサプライチェーン構築が重点課題。同社が蓄積してきた顧客ネットワークと信頼関係を基盤に、原料調達からコンパウンドなどバリューチェーン全体を俯瞰した供給体制を構築する。また「サーキュラーエコノミー推進グループ」を設けて力を入れる事業育成の中でも、卵殻を添加したポリエチレンコンパウンド事業や九州大学発スタートアップのJCCL(福岡市)などと取り組む二酸化炭素分離回収技術で早期収益化が期待できる案件が育つ。

     「デジタルマーケティング起点のビジネス創出」を掲げて自社運営するオウンドメディア「PLAS MIRAI+(プラスミライ)」は新規ビジネスの成約例が増えつつある。花王が開発したセルロースナノファイバー由来の剥離剤が同サイトを通じてサンプル引き合いが増えるなど市場開拓で成果を出し始めている。

     自分が応援する対象への消費活動、いわゆる「推し活」製品向け材料供給も新たな取り組み。トレーディングカード向け塩ビシートから始まり、バスケットボール選手のトレーディングカードの完成品を納めるOEM(相手先ブランド生産)型事業に発展。バレーボールなどへの横展開も進んでいるという。
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