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  • 化学品商社特集 丸紅ケミックス、“コト売り”でビジネス拡大
  • 2025年11月25日
  •  丸紅ケミックスは「“モノ”売りから“コト”売り」により事業基盤を強化している。2025年度上期は、売上高を前年同期並みに確保。利益面では「米国の関税政策の影響で需要サイドが弱く、荷動きが小刻みになった」(真野亮一社長)ほか、為替や人件費高騰の影響も受けた。だが好調維持の品目も多く、その他の商材も下期に入り荷動きは回復基調で、下期は挽回の見通し。人件費も、海外ビジネス強化を見込んだ人的投資による「商社的な研究開発(R&D)」(同)の面が大きい。引き続き新規ビジネスへの“感度”を高めていく。

     同社は丸紅グループのエネルギー・化学品部門で主に機能材料分野を担い、3カ年の中期経営計画「QC2026」を推進中。既存ビジネスの深化、新規ビジネスの拡大を進めている。

     既存ビジネスは、インダストリアルケミカル本部を軸とした溶剤関連、内需向け主力商品のオレオケミカルに注力。国内外を網羅する販売網を生かし、在庫能力の拡大、商品拡充で安定供給を図る。

     新規ビジネスは、スペシャリティケミカル第一本部・第二本部で独自性を高める。“コト”売りの一環で、技術サービスやコンサルティング提供に重点を置く。トナー関連ビジネスや、バイオ医薬品需要の拡大に対するウイルス安全性評価試験の受託、温室効果ガス(GHG)排出量算定支援サービスによる提案が軌道に乗っている。廃棄物・残渣ゼロ社会に向け立ち上げたコンソーシアムでの案件実現や、もみ殻炭による環境配慮型素材の提案も進める。

     目下では、水処理剤の海外向け展開に期待大。始動直後だが、使用技術・配合の提案も含め、東南アジアで引き合いが増え、充実に取り組んでいる。

     施策を支えるリソースでは、技術系人材・海外駐在員の充実を進めるほか、社内でRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の積極導入による徹底した社内DX(デジタルトランスフォーメーション)化。戦略のPDCA(計画・実行・評価・改善)を確実に回し、今後も改善を継続していく。
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