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  • 北米特集 双日米国会社、新規事業の立ち上げを加速
  • 2025年12月22日
    • 上阪隆 米州地域化学本部長
      上阪隆 米州地域化学本部長
     双日の米州地域の化学ビジネスは、2026年度を最終年とする現3カ年中期経営計画において「既存注力領域のさらなる強化」「新たなコア事業領域の確立」「地域特性を生かした事業案件の確立」ーの3つの重点テーマを掲げている。上阪隆米州地域化学本部長は、現地での事業ノウハウや経験を生かし、「新規事業をスピード感をもって立ち上げていきたい」考えだ。

     既存領域の強化においては、「C5系」事業が堅調だ。ジシクロペンタジエン(DCPD)モノマー製造子会社サイメテックが24年11月に生産設備の増強を完了し、超高純度DCPDの生産能力を4割高めた。軽量性と耐衝撃性に優れるDCPD樹脂は、大型車両用成形部品や住宅・インフラ向けが中心で、今後、米国内需要の高まりを取り込みたい考え。

     また、カナダの関連会社ABIが2軸延伸ナイロン(BOPA)フィルムの能力増強を進めている。北米唯一のBOPAメーカーとして新製品開発も進め、「結果も出始めている」。

     新たなコア事業領域の確立では、石油や天然ガスの掘削に欠かせないドリリングケミカルもコア事業に育ちつつある。

     地域特性を生かした事業案件の確立では、中南米での取り組みが進む。メキシコはフルーツなどの生産地だが、水不足などが課題となっている。また、近年、環境や経済に深刻な影響を与える浮遊性の海藻サルガッサムが大西洋やカリブ海で大量発生し、景観を崩すなどの社会問題となるなか、同社は現地の課題解決に資する製品やサービスを投入していく考えだ。

     26年は、引き続き、各事業のバリューアップに努めながら、適切な投資機会も窺っていく。上阪本部長は「人工知能(AI)や半導体など成長の著しい最先端分野、また、資源関連など製造業の国内回帰が困難な分野でも、自社のノウハウや知見を活かしてピースを埋めていきたい」と意欲を語る。
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