伊藤秀哉 サーキュラーエコノミー本部長
豊田通商アメリカのサーキュラーエコノミー本部は、車両の電動化、資源循環、サステナブル素材、資源開発という4つの側面から循環型社会を支えるサプライチェーン(SC)や仕組み作りに貢献していく。
自動車の一大市場である米国では、電動車の伸びしろも大きい。電池・電子材料などを扱う電動化サプライチェーンSBUはその需要を見越した事業を展開している。トヨタ自動車と合弁で立ち上げた車載電池会社が先行してハイブリッド車向け電池の生産を開始した。今後バッテリー式EV向けのライン立ち上げを目指す。米国ではEV支援策の転換を受けてSC上の調達ニーズも変化。現調化にも貢献したい考えで、今年7月には北米にセパレーター工場を建設中の旭化成とキャパシティライト契約を締結した。
資源循環SBUは素材・製品の供給から再生まで動脈・静脈ビジネスを組み立てる。米国では今年、リサイクル大手のラディウス・リサイクリングを買収した。金属スクラップの再生のほか、使用済み自動車(ELV)の再資源化や取り出した部品の販売といった事業を展開している。車載電池の再資源化も行っており、バッテリーtoバッテリーの仕組み作りにとって重要なピースとなる。
電池関連ではまた、ニッケル水素電池の劣化診断サービスを準備中。劣化度合が再度の車載利用、定置式などへの再利用、廃棄処理といった対応の物差しとなり、車載電池の循環利用が促進される。
有機・無機化学品などが軸のサステナブル素材SBUでは、シリカ原料を半導体封止材向けに供給している。半導体産業の振興は続いており、今後はウエハー製造用の原材料や薬液の需要がより高まると見る。また、帯電防止剤では医療用途・包装材用途向けを中心に供給を拡大している。
資源開発SBUの主力商材はヨード。医療用途は着実に伸長しており、傘下の米2社により汎用品から高純度品まで提供可能な体制を敷いている。