田中徹 社長
プラスチック製造機器大手カワタの米国法人、KAWATA U.S.A.(イリノイ州、田中徹社長)は「共に創る」を掲げ、北米市場のモノづくりを支援している。
足元では北米製造業の設備稼働が堅調で、部品・消耗品交換や修理といったサービス対応が業績を下支えしている。加えて、1980~90年代に自動車部品メーカーを中心に導入された自社装置が更新時期を迎えており、リプレイス需要も大きい。
新規需要の開拓では、高付加価値分野で市場が広がるポリイミド(PI)やポリエーテルエーテルケトン(PEEK)に注目する。いずれも高耐熱性で高温条件が求められるため、金型温度調節機「ジャストサーモ」シリーズの180度対応機を投入し、PIを用いた航空宇宙向け部材やPEEKを用いた医療デバイス向け部材での需要を見込む。
窒素乾燥機「M―スタビライザーDO」は、窒素雰囲気下で乾燥することで樹脂中の溶存酸素を抑える装置で、機内窒素濃度を99%以上まで高められる。溶存酸素が黄変や黒点の要因とされる医療および光学用途で実績がある。北米では、医療分野に加えてPIを用いたモーター用絶縁材用途に向け、酸化による劣化を抑える目的での採用拡大を探る。
PEEKは体内留置器具など医療用途での採用が広がっている。ここに微粉・異物除去機「ゼノフィルター」を提案。日本やアジアでシリンジやダイアライザー向け部材の実績があり、樹脂表面に付着する微粉・異物を除去して品質を高める。
新規需要の創出では研究開発現場を重視する。研究開発投資額が日本の4倍規模とされる米国ではスタートアップも多く、研究段階での採用が将来の量産プロセスにおける有力候補となり得る。
金型温度調節機に加え、今回、窒素乾燥機と微粉・異物除去機のテスト機を配備した。2月にアナハイムで開催される医療機器関連展示会「MD&M WEST」で披露する。