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  • 半導体材料特集 三井化学、次世代CNTペリクル量産
  • 2025年8月25日
    • CNTペリクル
      CNTペリクル
     三井化学は、半導体材料で前工程から後工程・実装まで幅広い製品群を有し、先端領域の高度化ニーズに対応し成長を加速する。世界シェアトップを誇る、フォトマスクを保護する薄膜材料「ペリクル」や、製造工程で使用される表面保護テープ「イクロステープ」の重点製品を軸に、伸長する需要を捉え事業を拡大する。出資する新光電気工業との技術融合で次世代材料を創出し、事業基盤を一層強固にする。

     ペリクルは、半導体露光工程でフォトマスクに塵が付着しウエハーに結像するのを防ぐための保護膜。三井化学は2023年、旭化成の同事業を取得するなど強化策を実行し、深紫外線(DUV)ペリクルは世界トップの供給力を持つ。液浸フッ化アルゴン(ArF)向けを中心に提供し、先端領域で販売が伸びている。稼働率も高い状況で、今後、生産能力の増強を視野に入れている。

     最先端の極紫外線(EUV)露光に用いられるペリクルは、半導体製造装置大手の蘭ASMLからライセンスを受け、21年に商業生産を始めた。さらに、高透過性と高出力への耐久性を満たすため、カーボンナノチューブ(CNT)を使った次世代製品の開発に取り組み、23年にはベルギーの半導体研究開発機関imecと戦略的パートナーシップを結び実用化を進めてきた。

     次世代CNTペリクルの量産設備を岩国大竹工場(山口県和木町)に導入し、25年12月の完工を予定する。半導体微細化技術の進展にともなう品質要求の高まりに応え、シェア拡大につなげる。

     イクロステープは台湾拠点で24年に生産能力を2倍以上に引き上げた。供給力を生かして攻勢をかける。前工程で使われるジシランガスも高いシェアを握り、販売が好調に推移する。

     新規事業の創出にも注力する。出資する新光電気工業の評価技術や豊富な装置と、三井化学の素材力などとのシナジーを創出し、次世代パッケージ向け材料の開発を加速する。先行して採用を獲得して競争優位性の確立を目指す。
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