日本曹達VPポリマーの製造設備
日本曹達は、成長ドライバーと位置づけるフォトレジスト材料「VPポリマー」や液状ポリブタジエン(PB)「NISSO―PB」の事業拡大を推進する。エポキシ樹脂硬化促進剤などその他製品の拡販や、フォトレジスト周辺の新製品開発にも取り組んでいく。
VPポリマーは、同社のコア技術であるリビングアニオン重合により製造するポリパラヒドロキシスチレン。分子量分布が狭いのが特長で、主にKrFリソグラフィーに使われる。同重合法によるKrF向けポリマーとして、世界トップクラスのシェアを握る。2024年度末には、千葉工場(千葉県市原市)内に製造能力を倍増させる新プラントが完成した。
需要は増減を繰り返しながらも着実に伸長しており、特に車載半導体や生成AI(人工知能)用広帯域メモリー(HBM)向けの販売が堅調に推移している。従来型メモリー向けを含め、中長期的に需要拡大を見込む。
銅張積層板(CCL)材料や樹脂添加剤などとして使われるNISSO―PBに加え、スチレンとブタジエンの共重合体である1,2―SBSも期待の製品。いずれも架橋や他素材との化学反応の足がかりとなる1,2―ビニル基の含有割合が高いのが特長だ。
ポリブタジエン系樹脂の低誘電特性などを訴求し、ポリフェニレンエーテル(PPE)系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂に勝るCCL材料として売り込む。並行して、充電ケーブルやコネクタといった電気自動車(EV)部材をターゲットに、用途の拡大にも取り組む。
近年、電子基板の発熱量の増加が課題となるなか、NISSO―PBで新たに耐熱グレードと難燃グレードを開発した。顧客による評価の手応えは良好といい、25年度中にそれぞれ上市のめどをつける。他方、ゴム改質用途などにおいて、固体物でのハンドリングを要望する顧客ニーズに対応し、液状ポリブタジエン樹脂をシリカに吸着させた粉体化品を開発中だ。