高雄本社(写真)と台北事務所の2拠点体制
台湾日産化学股份有限公司は半導体リソグラフィー材料を手がけ、なかでも反射防止膜(BARC)とEUV(極紫外線)下層膜は現地でトップシェアを握る。一方でディスプレイ材料についても液晶パネル用の配向膜でトップメーカーの顔を持つ。拡大する台湾半導体市場のニーズを捉えつつ、ディスプレイではITや車載など高付加価値パネルの需要を取り込み、収益の最大化を図る。
足元の業績は好調だ。昨年度に続き、今年度も過去最高を更新する見通し。牽引役は半導体材料。EUVの最先端市場の拡大に加え、レガシー市場も回復基調をたどっており、BARCやEUV下層膜の拡販が進む。
加藤雅一 総経理
シリコンハードマスク、スピンオンカーボンといった多層材料も堅調だ。BARCやEUV下層膜といったレジスト下層膜とセットで提案し、さまざまな顧客ニーズに対応している。
後工程では仮貼り材料が軌道に乗っており、広帯域メモリー(HBM)の薄化工程で引き合いが強まっている。同社は液状の仮貼り材料を手がけ、競合のテープに比べてさまざまな機能を付与できるメリットを生かし、需要を取り込んでいく。
後工程材料では仮貼り材料に続く柱として「異物除去膜」を育成する。プロセス上で発生した異物が異物除去膜内に取り込まれ、クリーニング時に同時に除去されることで残渣を抑制する。主に先端の次世代パッケージに用いられており、台湾での実績化をテコにグローバルに展開していく。
ディスプレイ材料は配向膜でトップシェアを維持する考え。台湾パネル市場は厳しい状況にあるが「こうした環境下であっても高コントラスト化、低周波駆動、ESG対応などの高機能材料開発を加速し、トップシェアを堅持する」(加藤雅一総経理)。高雄のR&D拠点で評価・分析装置の拡充を進めており、スピーディーな開発体制でハイエンドの配向膜を開発し、モニターや車載などの需要を取り込む。並行して拡張現実(AR)/仮想現実(VR)といった新市場向けの材料提案も強化していく。