テクニカルセンターが入居する新竹「台元科学園区」内のビル
AGCの台湾子会社であるAGCエレクトロニクス台湾(新竹)は、現地での技術サービスを軸に先端半導体市場を深耕する。先端半導体企業が集積する新竹にCMPスラリーのR&D拠点とAGCケミカルズテクニカルセンターを開設。主力製品となるセリア系CMP(化学的機械的研磨)スラリーやモールド離型フィルムなどを対象とした技術サービスを拡充し販売増加につなげる。AGCエレクトロニクス台湾の岩橋康臣董事・総経理は「増販に向けた体制強化も継続する」と話す。
岩橋康臣 董事・総経理
AGCエレクトロニクス台湾は、セリア系CMPスラリーを中心とした半導体に関連する各種製品の販売拠点となる。今期(2025年1~12月期)は、生成AI(人工知能)関連といった先端半導体の増産を背景にセリア系CMPスラリーが好調で、その他の製品も堅調に推移することから、岩橋董事・総経理は「2年連続での過去最高業績の更新も期待できる」と話す。
AGCエレクトロニクス台湾では、23年にCMPスラリーのR&D拠点、昨年にはAGCケミカルズテクニカルセンターを開設した。AGCケミカルズテクニカルセンターでは、電子顕微鏡や試験分析装置を活用したローカルスタッフによる技術サービスを提供できる体制とした。
台湾の半導体市場では先端領域を中心に今後も成長が見込める。台湾の開発スピードに追随するために、岩橋董事・総経理は「現地で案件をある程度処理できる機能は必須」と話す。同社でも台湾で開発が進められている先端後工程ニーズに応えるモールド離型フィルムなどについて試験・評価を現地で行える体制を整えた。
半導体市場では、開発スピードとともに品質を維持した上での安定供給が重要視される。AGCエレクトロニクス台湾のCMPスラリーは、日本から輸入した濃縮品を現地協力企業で顧客仕様に調整して出荷している。今後も販売量の増加が見込めることから、現地協力企業と供給量増加に向けた取り組みを進める。