林園工場(高雄市)
台湾の日本触媒グループ会社である中日合成化学股份有限公司(台北市)は、半導体プロセス向け界面活性剤の展開を強化する。現地開発品となる電子材料グレードは、先端プロセス向けで顧客検証が進む。今後の需要拡大に向けて製造拠点である林園工場(高雄市)にはクリーンルームを導入し「市場に求められる品質を確保する」(中日合成化学の肱黒修樹董事長兼総経理)。台湾では、電子材料グレードの進展に合わせ、機能品に対応できる多品種少量生産設備への投資も視野に入れる。
中日合成化学は1970年に設立。農薬用乳化剤の製造からスタートした後、研究部門の設置や高沸点特殊溶剤製造設備の増設など幅広い界面活性剤の製造を可能にする機能拡充を進めてきた。日本触媒は2008年に筆頭株主となった。電子材料グレードは、林園工場で立ち上げた「革新電子材料技術開発チーム」が中心となり開発している。
肱黒修樹 董事長兼総経理
日本触媒グループが今期始動した3カ年の「中期経営計画2027」では、界面活性剤を成長事業領域と定める。中日合成化学では、中国品などに押されている汎用品から機能品中心へ事業構造の転換に取り組む考えで、その主軸に電子材料グレードを据える。
電子材料グレードは、22年から展開を開始しており、半導体関連ではシリコンウエハー用洗浄剤などで少量ながら実績を重ねてきた。足元では、先端プロセスで使用されるCMP(化学的機械的研磨)スラリー向け添加剤として、顧客検証が進む。「複数顧客への販売を想定し体制を整備していく」(同)と話す。
林園工場には「Class10000」のクリーンルームを導入する。先端領域では、とくに金属コンタミが懸念されるため関連工程を内設していく考え。
電子材料グレードは、半導体に加え、プリント配線板向けメッキ助剤などでの展開も進めている。また、電子材料グレードの生産に向けた専用設備の導入も検討しており、「台湾から東アジアなどの電子材料市場へと広げていきたい」(同)と話す。