赤塚裕一 プラントマネジャー/ディレクター
ニッコールグループの海外製造拠点である日光ケミカルズ(シンガポール)(赤塚裕一プラントマネジャー/ディレクター)は、化粧品や食品分野向け界面活性剤の製造・販売を展開する。2024年度は、スペシャリティ品への事業転換が本格化し、売上・収益ともに過去最高を達成した。特殊品やハラル、コーシャ認証を取得した製品群の伸長が顕著で、ニッチ市場での競争優位性を高めている。
同拠点は酸化エチレン(EO)や酸化プロピレン(PO)付加型製品が主力で、生産能力は年産8000トン。赤塚氏は「少量・多品種で付加価値を生むスペシャリティ型製品に特化することで、他社との差別化を図っている」と語る。
なかでも24年度の成長を牽引したのが、コーシャ認証対応製品だ。従来のハラル対応に加え、コーシャ対応の需要が拡大。食品用途に加え、包装材などの周辺分野からの引き合いが増えている。
今後もこうした需要の増加が見込まれることから、製造工程の最適化にも着手。プラントの運用改善や配管などの改修によって、コーシャ製品の製造コスト削減を実現した。25年春以降は、改良ラインからの出荷が本格化。小ロット生産や梱包仕様への個別対応といった細やかな対応力が評価され、ASEAN諸国に加え日本の顧客からの受注も増加している。
一方、原料調達の多様化に向けてインドの営業拠点の日光ケミカルズ(インディア)との連携も模索中。生産体制の可能性も視野に入れつつ情報収集を進めている。
環境対応では、製造装置の稼働時間の見直しを進めることで、製造量を維持しつつ電力使用量を30%以上削減することに成功した。将来的には、グリーンエネルギーの導入も見据える。
赤塚氏は、「当社は製造拠点であると同時に、パーム油など地域特有の原料情報をいち早くグループに共有する情報拠点としての役割も担っている。BCP(事業継続計画)対策としての意味合いも強く、国内拠点との補完体制を構築している」と話す。