<伊美勝治 常務取締役 技術本部長兼研究所統括>
2025~27年度の今中期計画では、総売上高に占める新製品(上市5年以内)売上高比率20%以上を目標とし、その達成を目指していく。
光学樹脂モノマーは今年度、従来品よりさらに高屈折率化を実現した製品など、新たに二品目の製造を開始した。これまで廃材だった樹脂製品の端材をケミカルリサイクルで樹脂モノマーに再生する検討も開発ステージを上げ順調に推移しており、早期事業化を狙う。
高機能絶縁被覆材料(ワニス)は電動車用のモーターに使用され、継続した成長が期待できる。今年度は播磨工場で新製品の本格製造を開始している。
樹脂添加剤では、生分解性と生物資源活用を特徴としたバイオ可塑剤を開発し、分子設計した「BPC」シリーズと、既存製品の原料をバイオ品に変更した「Bio-ATBC」に注力している。商標「TBIO+」を新たに登録し、住友化学グループの環境貢献製品「Sumika Sustainable Solutions」の認定も受けた。顧客のサンプル評価も進展しており、早期量産化を目指す。
受託事業では有機金属反応、鈴木カップリング、臭素化などの特徴的な技術、蓄積された工業化ノウハウの強みを生かし、新規受託獲得を目指す。今年度は2つの受託製品の本格生産を開始した。
次世代炭素材料のグラフェンナノリボンは、独自の有機合成技術で高純度の合成を活用して新規素材を提供する。また、「NanoPapillon」商標でのブランド化を図る。放射線(α線、β線、γ線、中性子など)で発光するシンチレーター用途では、名古屋大学との共同研究を継続する。
新事業の探索ではNEXT事業開発・IP戦略部を中心に国内外へのマーケティング活動、社内での新規テーマ立案、戦略的な知財対応を行っている。海外はシンガポール、中国・上海、インドの各拠点を有効活用し、中国、インド、トルコ、東南アジア地域の需要動向、ニーズ調査を通じて新規顧客開拓を積極実施する。営業と技術部門が一体となり、当社の強みを生かせる新規事業創出につなげる。