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  • 経営戦略特集1部 三井化学、ICTなど成長領域強化策
  • 2026年3月2日
  •  三井化学は2021年にスタートした長期経営計画「VISION 2030」の後半戦に向け、ソリューション型・サーキュラーエコノミー型ビジネスモデルの構築を進め、事業ポートフォリオの変革を加速する。半導体材料を中心とするICTをはじめ成長領域の拡大スピードを引き上げ、熾烈なグローバル競争を勝ち抜く。

     ICTは、半導体製造工程用表面保護テープ「イクロステープ」やフォトマスク保護膜「ペリクル」を中心に拡販を進める。イクロステープはウエハー裏面研削工程からダイシングやモールド工程にも広がる。ペリクルは深紫外線(DUV)、極紫外線(EUV)を展開し、カーボンナノチューブ(CNT)を使った次世代の投入などで攻勢をかける。

     モビリティでは中核の複合材料事業においてグローバルネットワークを生かした地域連携の進化と差別化製品の拡大で成長につなげる。アフリカなど新興市場の開拓で市場プレゼンスを一段と高める。

     ライフ&ヘルスケアは、ビジョンケアと農薬の2本柱が拡大基調で、高成長の実現に向けて第3の柱の育成が重点課題となる。オーラルケアや検査・診断、整形外科といったメディカル領域で中核事業の選択と集中を進める。

     成長領域でも中国勢の技術のキャッチアップなどで競争が激化するなか、強化策の一環で25年10月に研究開発部門を刷新し、開発はライフ&ヘルスケア、モビリティ、ICTの各事業本部との一体運営へと体制を移した。マーケティングの視点で有望領域を先取りし、グローバルに社会課題と市場性を踏まえた研究活動を展開することで、新製品や技術の市場投入を加速する。

     一方、石油化学をはじめとするベーシック&グリーン・マテリアルズ(B&GM)は、構造改革が大きく動く。再編を加速し国内産業全体を支える強靱な事業体に再構築する。

     成長領域のグローバルな事業拡大の加速とB&GMの再編という二刀流経営を推進し、グローバルスペシャリティカンパニーの実現を目指す。
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