• 大型特集
  • 経営戦略特集1部 構造変化の大荒波、求められる実行力
  • 2026年3月2日
     地政学リスクの高まり、グローバルサプライチェーンの再編、エネルギー・原燃料価格の変動、さらには脱炭素化と循環型経済への移行など、化学産業を取り巻く事業環境は大きな転換局面にある。基礎化学品から高機能材料、電子材料、ライフサイエンス関連分野にいたるまで、その影響は業態や製品領域を問わず広がっている。

     また米中間の競争激化や欧州における環境規制対応、アジア新興国市場の拡大は、原料調達、設備投資計画、研究開発テーマ、さらにはグローバル拠点戦略にまで波及する。サプライチェーン全体での環境負荷低減要請も、素材メーカーに対して製品設計・製造プロセス・物流体制を含めた総合的な対応を求めている。

     従来型のスケールメリットやコスト優位性のみを追求する経営モデルでは、もはや持続的な競争優位を確立することは困難な状況で、高付加価値分野へのシフト、事業ポートフォリオの再構築、アライアンスやM&A(合併・買収)、さらにはデジタルトランスフォーメーション(DX)による業務・生産革新など、経営基盤そのものの高度化が不可欠となる。構造変化を前提とした戦略と実行力の確立が、いま化学関連企業に求められている。
いいね
電子版無料トライアル

  • ランキング(特集)