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  • 経営戦略特集1部 住友化学、各セグメントで勝ち筋追求
  • 2026年3月2日
  •  住友化学は成長軌道への回帰、さらなる飛躍に向け2025年度から新たな3カ年中期経営計画を始動した。最大の強みである有機合成技術をベースに、各セグメントで勝ち筋にこだわった事業運営を推進している。食糧、ICT、ヘルスケア、環境の領域で、イノベーティブな技術で社会課題を解決する企業を目指す。

     成長ドライバーには、アグロ&ライフとICT&モビリティを位置づける。アグロ&ライフでは、農薬のブロックバスター候補3剤を育成する。殺菌剤「インディフリン」は販売地域の拡大や新たな適用機会を広げる。除草剤「ラピディシル」は米国で26年に登録を予定し、北米での垂直立ち上げに臨む。殺菌剤「パベクト」は既存の耐性菌にも効果が高く、南米や欧州など潜在性の高い市場で上市を狙う。併せて、40超のパイプラインを抱えるバイオラショナルの拡大を加速する。

     ICT&モビリティは半導体材料で積極的な投資を進め存在感を高めている。25年には台湾の半導体製造用薬品(プロセスケミカル)企業アジア・ユニオン・エレクトロニック・ケミカル・コーポレーション(AUECC)を買収した。台湾・米国ネバダに拠点を獲得し、事業拡大に弾みをつける。フォトレジストは先端分野の液浸フッ化アルゴン(ArF)レジスト、極紫外線(EUV)がトップグループで、シェアを拡大させる。

     次代の成長事業に据えるアドバンストメディカルでは、医薬品の開発・製造受託(CDMO)で低分子薬や医療用オリゴ核酸に注力している。さらに、再生・細胞医療では、パーキンソン病を対象としたiPS細胞由来の治療薬が近く承認を取得する見通し。iPS細胞のフロントランナーとして知見やノウハウを駆使し事業拡大を目指す。

     他方、石油化学を手がけるエッセンシャル&グリーンマテリアルズは構造改革を断行しながら、環境負荷低減技術による価値創造に舵を切る。技術ライセンス供与と触媒販売を収益源とするビジネスモデルに転換する。
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