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  • 経営戦略特集1部 三菱ケミカルグループ、ケミカルズ事業の成長描く
  • 2026年3月2日
  •  三菱ケミカルグループは、事業整理や構造改革の局面を抜け、攻めの経営に舵を切る。2025年末、ケミカルズ事業のポートフォリオを、次世代、成長ドライバー、収益基盤、構造改革の4つに整理した。次世代と成長ドライバーの事業に経営資源を重点的に投入する。残る構造改革を断行しつつ、拡大投資を加速して新たな成長軌道に乗せる。

     経営ビジョン「KAITEKI Vision35」の下、社会課題に最適なソリューションを提供し続け、素材の力で顧客を感動させるグリーン・スペシャリティ企業を目指している。現中期経営計画は、最終年の29年度に全社のコア営業利益4600億円を掲げ、そのうちケミカルズ事業で2360億円を稼ぐ計画。成長戦略を遂行して事業ポートフォリオを転換し、目標を達成する。

     成長ドライバーには、半導体関連、炭素繊維・コンポジット、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)「ソアノール」を中心とするポリマーズなどを位置づけている。

     半導体関連は、世界唯一の供給者である合成石英の福岡増強が進む。GaN(窒化ガリウム)といった次世代テーマにも投資を進め、先行して競争優位性の確立を目指す。今後、非連続の施策も実行する計画で、ティア2中心の事業構成から、ティア1への拡充を狙う。

     英国の「ソアノール」などすでに意思決定した投資案件が立ち上がる予定で収益の刈り取りに移行する。さらなる拡大に向け、収益性と市場の成長性が高い事業に積極的に経営資源を配分し拡大のギアを上げる。

     一方、構造改革では、石化において、旭化成・三井化学と連携し、岡山県倉敷市(水島地区)で旭化成と共同運営するエチレン設備を停止し、三井化学が大阪府に保有する設備へ集約してグリーン化を推進する。また、コークス・炭素材事業は撤退を決め、27年度下期での生産停止を予定する。厳しい事業環境に陥っているメタクリル酸メチル(MMA)などでも早期に再構築の方向性を固める。
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