新研究棟の完成予想図
ADEKAは半導体の微細化・高多層化、先端パッケージングといった技術の進展に伴う先端材料のニーズを捉えて、収益の拡大につなげる。
ADEKAは2025年4月に半導体材料本部を新設した。成長の牽引役と位置付ける半導体材料事業に経営資源を集中し、前工程材料のさらなる拡大と後工程材料への領域拡大により事業拡大を目指す。半導体材料本部のありたい姿として、30年度に売上高を23年度比3・3倍の1100億円超を掲げる。
同社はALD材料や光酸発生剤などを中心に先端半導体をターゲットに展開する。世界トップシェアの先端メモリ向け高誘電材料は、顧客との緊密な連携により数世代先の材料開発と供給体制の確立で先行し続ける。先端ロジック半導体分野では微細化の進展、トランジスタや多層配線の構造変化に伴って高品質な低誘電材料が求められる中で開発案件が活発だ。
ALD材料は先端パッケージング分野でも引き合いが強まっている。後工程分野では持てる技術を生かして新製品開発を加速し、熱インターフェース材料(TIM)などの領域で市場参入を目指す。
光酸発生剤は顧客対応力を強みに世界シェアを26年までに5割まで高める方針。最先端のEUV(極紫外線)レジスト向けの需要が好調で、旧世代向けでも有機フッ素化合物(PFAS)フリー対応の切り替え需要が増えている。レジスト材料の量産化までの期間短縮化を狙い、25年4月に千葉工場に研究分室を新設した。また、最先端露光向け金属酸化物(MOR)レジスト用途など先端材料の開発にも力を注ぐ。
26年1月には久喜開発研究所(埼玉県久喜市)内で「新研究棟」が完成する。新体制発足に合わせて半導体材料の研究員を1・3倍に増員しており、研究開発機能を集約し開発を加速させる狙いだ。台湾艾迪科精密化学(台南市)では先端ロジック半導体向けALD材料の新設備が完成し、顧客承認を経て台湾市場に本格参入する。