クリーンルーム棟(吹田研究所内)
日本触媒は、封止材や洗浄、レジストなど幅広い領域で信頼性や生産性の向上に貢献する素材群を開発し、半導体材料分野で存在感を高めている。
シリカ微粒子「シーホスター」は、粒径のばらつきが小さく、粗大粒子を含まない点が特徴で、微細部への高充填性に優れる。金属と樹脂との線膨係数を揃え、クラック抑制にも寄与。高純度でデバイス信頼性の面でも評価が高く、封止材などでの採用が進む。
反応性モノマー「AOMA」は、優れた希釈性を備えており、高フィラー処方でも粘度上昇を抑え流動性を維持する。UV硬化性や溶剤フリーという特性を生かし、近年ではインクジェット塗布やソルダーレジストなど、高密着性と瞬時硬化が求められる用途で評価が進む。さらに、AOMAを使用したポリマーは、密着性、耐熱性、柔軟性・硬さのバランスに優れ、高い信頼性が求められる封止材や絶縁層用途で採用が広がる。
芳香族フッ素系酸発生剤用原料は、半導体向け樹脂の硬化触媒に使用されている。当材料を使用した顧客にて製造される触媒は高い酸発生力により硬化速度を向上させ、タクトタイムの短縮にもつながる。PFAS規制対象外で、アンチモンも不使用。安全性と反応性を両立し、次世代環境対応品として期待されている。
アルカリ現像性やUV硬化による感光性を備えた樹脂も開発した。高耐熱性や銅密着性などの設計自由度を備え、ソルダーレジストやRDLなど、後工程でのパターニングが必要な絶縁用途への展開を進めている。
CMPや洗浄などの前工程向けには、水溶性ポリマー4種をラインアップ。ポリエチレンイミンは異物の凝集・除去、PVPは高耐熱・高純度で安定した洗浄性能を発揮する。2級アルコールエトキシレートは高濃度でもゲル化せず、希釈・取り扱いが容易。低泡性でプロセス適合性にも優れる。ポリアクリル酸は金属イオン捕捉や高い静電反発機能を持ち、多角的な洗浄ニーズに対応する。