精密部品用洗浄剤「パインアルファ」
荒川化学工業は、半導体製造における後工程の領域で製品・技術提案を強化している。足元では、水溶性はんだ付けフラックス材料とフラックスを効率的に除去する洗浄剤「パインアルファ」を合わせた洗浄システムに注力。フラックスと洗浄剤の両方を展開する企業は少なく、最適化や細かい要望に対応できるのが強み。また、次世代通信技術で使用されるミリ波に対応可能なフレキシブルプリント基板(FPC)向け低誘電ポリイミド樹脂「PIAD」も既存用途で培った知見を生かし、半導体次世代パッケージで用途開拓を図る。
半導体分野の主要製品の一つが、水溶性ポリマーをベースとした水溶性フラックスと不純物を除去する準水系の精密部品用洗浄剤。同社はロジン系フラックスに加え半導体工程向けには水溶性フラックスを提案している。水溶性フラックスは、ベース樹脂が吸湿し電子基板の電気的信頼性に悪影響を与える可能性があるため、はんだ付け後に発生したフラックスを速やかに除去する必要がある。被洗浄物の材質や汚れの種類などに見合った洗浄剤の提案と、ニーズに応じた最適な洗浄システムを提案し採用拡大を目指す。
一方、低誘電ポリイミド樹脂PIADは、低誘電性とポリイミド元来の接着性を両立し、低速化やデータの劣化や熱トラブルなどを引き起こす伝送損失を誘電体損失と導体損失の両面から抑制できる素材。ミリ波に対応可能なFPC向け低誘電接着剤として展開してきたが、今後は半導体後工程で複数のチップをインターポーザー上に搭載する2・5次元パッケージ向けでも商機をうかがう。伝送損失や発熱対応など次世代パッケージで求められる素材としてサンプルワークを推進していく。
また子会社では、高圧化学工業が半導体関連先端材料向けファインケミカル製品などの受託製造を手掛けるほか、山口精研工業はハードディスク用精密研磨剤の製造販売を担う。今後もグループを挙げて半導体市場のニーズに応えていく。