黒木稔丈 中国化学本部長
<双日(上海)有限公司>
双日中国は「フロムチャイナ」戦略を軸に事業を展開している。化学品ではグローバルサプライチェーン(SC)の分断を防ぐ一方で、電池材料では中国企業の海外展開をサポートし、各国のリチウムイオン二次電池(LiB)SC構築にも注力している。
日本の石化業界ではエチレンプラントの統廃合に伴いSCの分断が今後も懸念され、双日(上海)ではその対応策として現地メーカーと連携、中国産化学品の安定供給を実現することによりトレードビジネスの強靭化を図る。
ここ数年でも中国サプライヤー複数社との日本向け総代理店契約を締結しており、本年も添加剤や界面活性剤などに使用されるパラオクチルフェノール(POP)について山東淄博旭佳化工と契約締結するなど「内需が数千トン単位の機能性化学品に着目し、それぞれの分野でのニッチトップを目指し、利益面での貢献も追求していく」(黒木稔丈中国化学本部長)と語る。
好調な分野が中国のディスプレイ領域。液晶パネル・OLED向けの光学系フィルム及び高機能表面処理剤などを中国内需向けに機械設備を含めてのソリューション提案を進めている。
バイオ樹脂では伯ブラスケムの「グリーンPE樹脂」のほか、「グリーンEVA樹脂」も製品ラインナップに加え、ポートフォリオが一層強靱となった。
一方で日本製品の輸入で利益を伸ばしているのはLiB領域。日本産のバインダーは中国最大手の車載LiBメーカーに採用されており、先端、ニッチ部材で数年の共同開発期間を経て中国民生用LiB最大手で採用が決まるなど堅調な推移を見せる。
中国電池素材メーカーの海外展開サポートも事業化しつつある。とりわけ動きを強めているのがインド市場。複数の中国サプライヤーとインド向けの代理店契約を締結するなど、市場の立ち上がりに向けて「フロムチャイナ」のSC構築を進めている。