北尾孝司 総経理
<豊田通商(上海)有限公司>
豊田通商は循環型経済実現を目指すため、昨年4月に化学品・エレクトロニクス本部と金属本部の一部事業を統合し「サーキュラーエコノミー本部」を立ち上げた。中国では現地企業と連携し、使用済み自動車(ELV)由来からの資源循環およびポストコンシューマーリサイクル(PCR)材の普及拡大や中国独自の発酵技術を用いた技術に札張りを行うなどの取り組みを進めている。
ELV事業への取組みとしては、昨年9月に中国北部の遼寧省にある「瀋陽儲能環保産業」に出資を行った。廃車の回収・解体、顧客ニーズごとに金属および樹脂を加工選別、ELV由来のリサイクル品を、素材メーカーらに販売し取引先に循環するビジネスモデルを強化している。
他方、今年1月中国家電大手ハイアール傘下のリサイクル企業と豊田通商(中国)は青島で戦略提携調印式を行った。家電、自動車分野のプラスチックリサイクル事業を展開する。高品質なPCR材由来の再生プラスチックを共同開発し、循環サプライチェーンを構築。自動車業界で増加傾向の再プラ需要を満たし、サーキュラーエコノミーを共同で推進する。
また、昨今の取り組みとして現地の大学と業務提携を行い、発酵法を用いた樹脂のリサイクル事業の立ち上げを検討しており、現状の化学法・物理法と比べて環境に負荷の小さいかつ経済的なリサイクルシステムの構築を目指し、来年度には実証設備の運転を開始予定である。
上記の循環型経済実現のビジネスに加えて、今後中国のメーカーが輸出および東南アジア・インド・アフリカなどの海外進出を望むなか、豊田通商中国として化学品・樹脂・電材の幅広い分野でサプライチェーンの補完をすることで商機を目論む。