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  • 中国特集 永和化成工業、マスターバッチの増強検討
  • 2025年9月22日
    • 吉川暁洋 総経理
      吉川暁洋 総経理
     <永和精細化工(常熟)有限公司>

     永和化成工業は、樹脂やゴムの発泡体を作る化学発泡剤を中国拠点から同国内外の自動車分野に拡販する。高機能なマスターバッチ(MB)製品による差別化を強みに、新規顧客の取り込みを進める。現地法人・永和精細化工(常熟)の吉川暁洋総経理は、「MB製造設備の増設を検討するとともに、非自動車分野の開拓も狙っていきたい」と語る。グループの掲げる売上高100億円目標に向け、同拠点で売上高30億円を目指す。

     永和精細化工(常熟)は、2020年に移転・増強した新拠点で、粉末状の発泡剤からペレット状に加工したMBの製造まで一貫して手がけている。MBは取り扱いやすく、目的の素材と均一に混練しやすいといった機能を持つ高付加価値製品。汎用的な発泡剤で現地企業との差別化が難しくなりつつあるなか、「MBの製造技術や配合の知見で存在感を発揮していく」(吉川総経理)。

     昨年以降、新規の採用が伸び、売り上げの推移が順調だ。中国の電気自動車(EV)メーカーなどが自動車の内装に高級感を打ち出すなか、意匠性部材に関連した需要の拡大も追い風となっているようだ。国外からの引き合いも増えてしており、いまや売り上げの過半が輸出向けとなっている。

     25年下期も堅調な推移を見込む。ただし、米国の関税政策には警戒を強める。各国間の税率を踏まえ、「日中両国に拠点がある強みを生かし、状況に応じて生産・輸出の分担を最適化していく」(吉川総経理)考え。

     現状で取引の多いASEAN地域に加え、欧米を含めて一層の輸出拡大に向け、引き続き新規顧客の獲得に取り組む。さらに、これまで中国拠点では自動車分野への販売がほとんどだったが、今後は建材や工業部材、食品容器など新分野の開拓に挑む。工場に併設している研究開発機能で、現地のニーズに合わせた製品開発にも注力していく。
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