増強投資をした銅鑼工場(苗栗県)
東京応化工業は、台湾で顧客密着戦略を進化させる。先端プロセスで伸長が期待される表面改質剤は、銅鑼工場(苗栗県)で増強投資を実施。並行して試験評価機能を拡充する。台湾子会社である台湾東應化の澤野敦董事長兼総経理は「顧客要求に迅速に対応できる体制を強化する」と話す。
台湾東應化は現地企業との合弁会社として1998年に設立。日本で生産する半導体用フォトレジストの販売や顧客サポートとともに、表面改質剤をはじめとする高純度化学薬品の製造、販売を担っている。新竹市の本社と銅鑼工場の2拠点を有する。台湾東應化の今期(2025年12月期)の売上高は、先端半導体プロセス向け製品の伸長により前期比2割増のペースで進捗している。
澤野敦 董事長兼総経理
台湾事業の強みとして、澤野敦董事長兼総経理は「開発、製造、営業機能の三位一体で顧客密着戦略を推進していること」と強調する。今期グループで始動した新中期経営計画「tok中期計画2027」が最終となる27年には、半導体用フォトレジストと高純度化学薬品の売上高を24年比3割以上の増加を見込む。台湾では、現地主要顧客が量産を開始した最先端プロセス向けとして採用を獲得したフォトレジストと表面改質剤が伸長することから、グループ全体の計画値以上の伸びを見通す。
銅鑼工場の増強投資は、AI(人工知能)半導体向け先端ロジックであるGPU(画像処理装置)や、広帯域幅メモリー(HBM)プロセスでの使用量増加に向けて実施した。既存建屋に新ラインを設置し26年末から量産を開始する。
台湾での試験評価機能拡充により、自社の開発機能の強化に加え、顧客やパートナーと共同で試験評価できる環境を構築する。主要顧客とは、開発だけでなく基礎研究分野など幅広い分野で協業を進めていく考えで、澤野董事長兼総経理は「顧客立ち会いの場で、フィードバックを迅速に提供できる場としたい」と話す。