半導体製造工程用「イクロステープ」の生産体制を強化
三井化学ICTマテリアの台湾子会社である三井艾喜緹機能膜股份有限公司(高雄市)は、半導体製造工程用「イクロステープ」の生産体制強化を進める。昨年は新設した第2工場が加わり、中核拠点である名古屋工場からの生産共有が進展する。台湾では、人工知能(AI)半導体を中心とした先端後工程領域で需要が伸長することから、飯田寿美董事長・総経理は「台湾の稼働率も順調に高まっている」と話す。
三井化学ICTマテリアの半導体製造工程用テープ「イクロステープ」は、半導体製造の後工程(加工)で使用され、ウエハーの裏面研削するバックグラインド(BG)プロセスで回路面に貼付し、衝撃保護や汚れの付着を防止する。「イクロステープ」は半導体生産の状況に連動して伸長することから「AI関連が牽引し、台湾では今後も事業が拡大していく」(飯田董事長・総経理)。
飯田寿美 董事長・総経理
三井艾喜緹機能膜は、2020年に高雄市の工業園区で商業生産を開始した。昨年稼働を開始した第2工場には約100億円を投じた。両工場と名古屋工場と合わせた生産能力を年産1500万平方メートルに拡大した。台湾を中心に中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)市場へと展開を広げている。
AI半導体の高度化に向けて高額なICチップの大型化や複数種のICチップの混載といった技術開発が進む。飯田董事長・総経理は「『イクロステープ』に求められる要求品質が高まっている」と話す。高温プロセスへの対応や剥離後のクリーン度を高めた製品が求められているもようで、台湾拠点にも試験評価機能を導入し「顧客と議論できる体制を整えた」(同)。
評価機能は、顧客が使用する実機同等の設備を導入し「貼り付け・研削・剥離工程を再現し、分析評価できる機能を揃えた」(同)。次世代のパッケージ用として開発が進むさまざまな材料・用途の引き合いも増えてきた。飯田董事長・総経理は、「被着体材料に合わせた製品の最適化を日本と協力して取り組む」と話す。