三菱ガス化学トレーディングの台湾法人である台湾菱瓦化貿易股份有限公司は、三菱ガス化学(MGC)製品の展開を加速する。MGCの台湾拠点である巨菱精密化学が生産する工業用過酸化水素は「台湾品質を訴求し東南アジア市場での拡販につなげる」(台湾菱瓦化貿易股份有限公司の中山総一郎総経理)。MGCと共同開発した熱可塑性ポリイミド樹脂「サープリム」の特殊グレードは半導体検査治具用材料として顧客検証が進展しており、来期の収益化が期待できる。
中山総一郎 総経理
三菱ガス化学トレーディングは、MGCの商社部門としてグループ企業の製品の世界販売およびマーケティングを担う。2020年に3商社を統合し、より広範囲な製品、市場に対応することが可能になった。台湾菱瓦化貿易股份有限公司も、台湾の3現地法人(台湾東菱、台湾菱江化学、台湾菱陽商事)を統合した。24年からは、機能集約した台北市内の新事務所で活動している。
巨菱精密化学が生産する工業用過酸化水素の増産設備は、繊維の漂白、廃水処理、金属部品の洗浄に使用される。台湾や東南アジア市場で台湾品や中国品などとの競争となっている。中山総経理は「品質を重視する顧客に拡販していく」と話す。同社では台湾品の高い品質を訴求し、ベトナムやタイといった東南アジア市場での販売拡大に取り組む。
サープリムは、半導体検査治具用として検証が進む。現地ニーズを反映したセラミックフィラー高充填した「TZ3300」を導電グレードや低誘電グレードを揃える。半導体微細化プロセスが進展する台湾では、各種検査装置にも精密加工性が求められているが、両グレードとも20マイクロメートル径といった微細加工を可能とする。
今後の新規品として、光学用の透明樹脂の展開を計画する。AR(拡張現実)・VR(仮想現実)用機材や車載カメラといったハイエンド領域に向けた製品開発を進めて「事業拡大につなげる」(中山総経理)。