ニコラス・リム社長
産業用、水処理、食品向けなどの化学品を扱うディストリビューターであるユニライト・ケミカルズ(ニコラス・リム社長)。シンガポールとマレーシアを中心に事業を展開している。近年、製造業の構造変化や国際的な価格競争が激化するなか、同社は現場目線で柔軟な対応を重ね、持続可能な流通体制の構築などに取り組んでいる。
とくに水処理分野では、レクリエーション用途(プールや噴水)から産業用(冷却水やボイラー処理)まで幅広い製品を取り扱い、地域の水質管理に貢献している。最終消費者向けの製品は一部にとどまり、主に水処理薬剤の製造業者など専門性の高い顧客層を対象としている。
市場環境が大きく変化するなか、価格競争への対応も重視している。従来は欧米や日本製の高品質な製品を中心に取り扱っていたが、近年は中国製品の価格優位性が顕著となり、顧客の選択肢も広がっている。品質と価格のバランスを見極めながら、必要に応じて中国製品も取り入れるなど柔軟な対応を進めている。
環境対応では、シンガポール拠点に太陽光パネルを設置し、自社消費を超える電力を得ている。余剰分はグリッドに供給しており、カーボンニュートラルを超える「ネットネガティブ企業」としての姿勢を示している。
また、電動フォークリフトを導入するなど、日常業務における環境負荷軽減にも取り組んでいる。さらに、同社のマレーシアオフィスは国際的な評価機関である仏エコバディスの認証取得。シンガポールとマレーシア両国でESG認証を取得したサプライヤーからの製品の販売を促進している。
地域展開では、シンガポールとマレーシアの制度や文化の近さを生かし、効率的な物流体制を構築。マレーシアでは自社倉庫を保有し、安定供給と柔軟な対応を可能にしている。現場の実情に即した対応力を武器に、変化する市場環境のなかで着実な歩みを続けていく考えだ。