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  • 半導体材料特集 中興化成工業、松浦工場で次期増設検討
  • 2025年8月25日
    • PVC複合PTFE槽
      PVC複合PTFE槽
     フッ素樹脂を中心とした総合加工メーカーの中興化成工業は半導体製造装置向け製品の拡大に注力する。半導体関連は主力事業の1つで、売上高の3割強を占める。半導体市場は踊り場にあるが中長期での成長を見据え主力の松浦工場(長崎県松浦市)では昨春の新工場に続く次期増設も検討、着実に需要を捉える。

     半導体洗浄装置で使う一体槽がメインで、耐薬品性に優れるポリテトラフロロエチレン(PTFE)をキューブ状に押し固め焼成した素材から高度な技術で削り出して作る。多様な加工法を用いたフッ素樹脂粘着テープや工業用ベルト、チューブも多く使われている。

     2024年に半導体ビジネス本部を立ち上げ製販技一体で取り組みを加速しており、25年4月ビジネスユニット制に移行する際のモデルとなった。23年には松浦工場内で「F1 EAST WING1」が完成、切削加工能力を1・5~2倍に拡大した。25年度上期中にも2期計画を固め、隣接地で年度内に着工する。27年の完成予定で、PTFE素材などの生産を拡大、一気通貫で生産体制を強化する。 

     半導体製造装置は需要調整局面にあるが25年下期~26年以降は回復が見込まれる。「この1年で生産効率化や新たな商品の提案などに取り組む」(同社)考えで、従来のPTFE一体槽に対し、内面は肉厚を極限まで薄くしたPTFE、外面は塩化ビニル樹脂を用い強度不足を解消した「PVC複合PTFE槽」が採用されつつある。半導体製造に不可欠なフッ素樹脂の使用量を最大半減できる点を訴求する。 

     「環境意識が高まる中、フッ素樹脂をリサイクルする意義は大きい」(同)とし、PTFEのケミカルリサイクル(CR)にも取り組む。弗素樹脂工業会やフッ素樹脂原料メーカーとも連携し、まずは自社製品の生産で生じる切削屑でCRを実現、将来は使用済み製品まで広げていく考えだ。
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