岸和利 董事長
<三洋化成(上海)貿易有限公司>
三洋化成は、中国市場でグループの製品販売に注力し、中国戦略を強化する。三洋化成(上海)貿易は、新規ユーザーの開拓や主力製品である帯電防止剤、潤滑油添加剤、トナーバインダー、化粧品原料の拡販により2024年度は過去最高益を達成した。25年度は中国経済鈍化の影響はあるものの、年末に向けさらなるユーザー開拓や、代理店を通じて中国市場のニーズに合った製品の販売に注力しプラス成長を目指す。
三洋化成(上海)貿易の岸和利董事長は、「主力製品のユーザー拡大に向け、新規用途開拓と既存製品の深堀りを進める」と話す。帯電防止剤は電子材料向けが主体だが、今後は包装用フィルム向けを開拓。トナーバインダーはスチレンアクリル系に加え、ポリエステル系に注力する。潤滑油添加剤「アクルーブ」は、顧客の潤滑油メーカーが力を入れるプラグインハイブリッド車(PHEV)向けの伸びを見込む。化粧品原料は、景気の低迷でローカルの化粧品メーカーも増えており、昨年タイ拠点で稼働したプラントと連携し中国市場のニーズに合った低コスト品も投入していく。通販・買物で最大のセール日である独身の日(11月11日)に向けた需要にも期待する。
三洋化成は昨年、高吸水性樹脂事業及び南通市における界面活性剤やウレタン樹脂製品等の生産事業から撤退したが、「今後は日本をはじめグループの製品を中国市場で拡販していく」(岸董事長)。日本の各事業部との連携を強め具体的な中国戦略を議論しており、下期から実行に移す。
三洋化成は26年度にスタートするグループ新中計の策定を進めており、その中で三洋化成(上海)貿易は巨大市場である中国市場の先頭に立つ会社として、大きな役割が期待されている。「ローカルスタッフも育っており、さらに増員する。中国で扱う製品群を増やし拡販を進め、安定的に持続可能な成長を実現していく」(同)考えだ。