藤田浩史 董事長
<蘇州住友電気有限公司>
住友ベークライトは3次元化など最先端パッケージのニーズをキャッチアップし、中国の半導体国産化に対応する。現地法人の蘇州住友電木では2工場体制で、BCP(事業継続計画)対策を敷きつつ、最先端の生産ラインを構築することで、半導体封止用エポキシ樹脂成形材料(半導体封止材)のトップをひた走る。
同社は2022年のコロナ禍以降着実に売上収益、事業利益、数量ともに成長してきたが、本上期はさらに一段ギアが上がった。要因は国内の家電販売増など各種消費促進政策によるもの。また、米国との関税問題が半導体国産化を後押ししている。
江蘇省蘇州市の2工場で半導体封止材を生産している。昨年9月に完成した新工場はAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を駆使した最先端の設備を導入し、品質と生産性で競合をリードする考えだ。顧客による認定作業は順調に進み、既に量産を開始。25年中にフル稼働を目指している。
中国半導体業界ではAI用途などで半導体デバイスの高機能化が進み、2・5次元や3次元など先端パッケージの採用が進んでいる。同社は中国で長年生産をしているIC(集積回路)チップと基板との狭部とパッケージ全体を一括充填可能なモールドアンダーフィル(MUF)に加え、最先端パッケージを封止する圧縮成形用の顆粒封止材を中国内で生産開始するなど、さまざまな技術ニーズに対応する体制を整えている。また、半導体の高機能化に伴い、パワーエレクトロニクスの重要性も増しており、課題となる熱マネジメントに優れた材料の提案を行うなど、発展を続ける中国半導体市場で半導体封止材のリーディングカンパニーとして確固たる地位を築く。
さらに、近年ではIC用途以外にも電動車(xEV)に使用されるモーター磁石固定用封止材やパワーモジュール一括封止材など新用途の拡販を進め、中国でのさらなる事業拡大に取り組んでいる。