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  • 中国特集 日本化薬、インフレーター増産体制へ
  • 2025年9月22日
    • 松村也寸志 総経理兼董事
      松村也寸志 総経理兼董事
     <化薬(湖州)安全器材有限公司>

     日本化薬は、中国で自動車安全部品事業のさらなる成長を目指し、浙江省湖州市の現地法人である化薬(湖州)安全器材(KSH)の生産体制を整備する。新たに既存工場の隣接地を取得し、2025年度末から27年度にかけてインフレーターを増強する。合わせて基幹部品の点火装置(スクイブ)を内製化し、自己完結型の体制を構築する。松村也寸志総経理兼董事は、「グローバルで最も需要が伸びている中国市場の重要性が増しており、KSHがセイフティシステム事業の成長を引っ張っていく」と話す。

     KSHの24年度売上高は前年度比35・2%増と好調で、25年も1月から買い替え補助金が再開されたことによる自動車業界の活況を反映し、中資系顧客主体に製品を供給するKSHの生産が拡大している。通期で1・1%の微増を予想していた当初計画を大きく上回る可能性も出ている。

     こうしたことから20年代から継続的に進めてきた増産・新規投資が佳境を迎えている。サイドエアバッグ向けのシリンダー型インフレーターは10月をめどに2ライン体制とし25年度中に稼働、運転席・助手席向けのディスク型は26年7月をめどに2ライン増設し1・5倍の生産体制となる。27年6月にはマイクロガスジェネレーター(MGG)製造設備も完成する予定だ。また同年8月にはインフレーターとMGGに共通の基幹部品で、海外グループ会社から調達していたスクイブを内製化し、競争力の強化を図る。

     中国、東南アジアで日系OEMの苦戦が続くなか、セイフティシステムズ事業でKSHの重要性はさらに増していくことになる。中国の電気自動車(EV)の値下げ競争激化で、部品メーカーへの価格要求も厳しいが、「生産体制の強化と品質の高さ、金属部品削減による軽量性を強みにさらなる成長を目指す」(松村氏)とし、さらなる追加投資も検討する。
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