伊藤豪之 総経理
<東京油墨貿易(上海)有限公司>
東京インキは、中国で化成品・加工品事業の成長を目指す。とくに加工品事業の農業資材は協力会社と量産体制に向けた調整が最終段階にあり、2025年度中にも日本向けに販売を開始する。東京油墨貿易(上海)の伊藤豪之総経理は「今後は協力会社へのマスターバッチ(MB)供給も視野」に入れる。各種MBや機能性樹脂の拡販と合わせ取り組みを加速する。
現在、販売は6割が日本向けの加工品、4割が中国国内向けの化成品(一部加工品含む)で、24年の中国国内向け販売は横ばいだったが、日本への輸出が増加し、25年上期もその傾向を引き継ぐ。既存事業分野では中国の成長鈍化の影響が否めないが、米相互関税などを背景とするサプライチェーン見直しで同社品への問い合わせが増えている。現在、取り扱うMBの一部には、米国からの輸入原料もあり、関税影響も懸念されるが、「影響がなければ24年並みを維持できる」(伊藤総経理)と動向を見守る。
加工品事業は主に日本向けに土木資材や農業資材を販売している。農業資材の「ENERGYX(エナジークロス)」は光を通さない銀色のアルミヤーンと光を通す透明フィルムのヤーンを織り分け遮光量を調整する高機能内張りカーテン。中国で原反を生産、日本の協力会社との連携でスリット加工し、地域や作物の種類に応じて遮光率10~15%の透明保湿品や50~55%の遮光保湿品を提案する。土木資材は近年の災害規模や発生件数が拡大するなか、日本で数量が増加している。
02年に駐在員事務所として始まり06年に法人化した東京油墨貿易(上海)は来年20周年を迎える。伊藤総経理は「化成品事業で培ってきた経験を生かし、中国協力会社と共に社会に貢献する製品を作れる会社にしたい」と語る。