前田章吾 総経理
<光碩(上海)化工貿易有限公司>
大阪有機化学工業は重要市場と位置づける中国で、主力製品の化成品に加え、化粧品原料の販売を拡大する。ハイエンド品向けのニッチな市場をターゲットに据え、現地子会社の光碩(上海)化工貿易が売り込みをかける。汎用品を中心に現地企業との競争が激しさを増すなか、機能性や品質で優位性を発揮する。
同子会社は、日本拠点で製造する自社グループ製品を中国市場に輸入販売する役割を担っている。塗料や粘着剤の原料となる4-ヒドロキシブチルアクリレート(4-HBA)やイソボルニルアクリレート(IBXA)といった特殊アクリル酸エステルが代表製品。化粧品原料などの機能化学品や電子材料も取り扱う。一部品目は現地企業に生産委託している。前田章吾総経理は、「化合物の純度や機能性、品質の安定性が当社の差別化要素となっている」と話す。
2024年の業績は、好調だった23年からさらに伸びた。新規顧客の取り込みもあり、ディスプレイ製造に使う粘着剤原料の販売が増加。化粧品原料のアルカンジオールも、顧客である現地化粧品メーカーの成長とともに販売数量が増えてきた。25年は、対人民元で前年から円高が進行しており、日本からの調達コストの増加が利益面で重石となっているが、売り上げは引き続き好調の見込み。
今後、拡販に力を入れる製品群の一つは、ヘアケア商品向けアクリル樹脂。21年に三菱ケミカルから事業を譲り受けた。現地企業への生産委託を活用した競争力強化を視野に入れる。新製品である非フッ素系撥水撥油ポリマー「アコーン HB」の取り扱いも始めたい考え。
機能化学品としては、化粧品原料のほか、防曇・防汚性を付与する超親水性コーティング材料も販売している。引き合いが順調に拡大してきた「LAMBIC」に加え、25年からは新シリーズ「MIRROBIC」の取り扱いを始める予定。